膵臓病及びその関連領域に関する研究助成・膵臓病に関する知識の普及啓発及び国際交流等を行う公益財団法人日本膵臓病研究財団ホームページ

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財団について

理事長挨拶

理事長 中村 光男
公益財団法人日本膵臓病研究財団
理事長 中村 光男
令和2年7月2日

本財団理事長就任について御挨拶申し上げます。
本財団は平成5年に竹内正先生を中心に設立され平成7年特定公益増進法人膵臓病研究財団として認定されました。平成24年法律改訂によって、公益財団法人日本膵臓病研究財団と名称変更(主務官庁内閣府)し、現在に至っております。
本財団の主目的は膵臓病及びその関連領域に関する基礎的、臨床的研究を行うことであり医学を進歩させること、その結果として国民の健康・福祉の向上に寄与することです。

このため膵臓病研究奨励賞に若い膵臓病研究者が多数応募してくれる様、又、膵臓病の知識啓発、国内外の交流を推進することです。
膵臓病は御存知のように炎症としての急性・慢性膵炎、悪性新生物としての膵癌、膵のう胞性疾患や、膵ホルモン産生腫瘍などがあります。
急性膵炎は重症化すると予後の悪い疾病です。一方慢性膵炎は長期に亘り、腹痛、背部痛発作を伴いその後膵内・外分泌不全、即ち膵内分泌不全(膵性糖尿病)と膵外分泌不全(膵性脂肪便を含む三大栄養素加水分解低下、膵性消化吸収不良)を引き起こします。膵(臓)癌は男女とも高齢化に伴い増加しつづけております。日本では早期(小さい)膵(臓)癌も画像診断の進歩によって早く発見できるようになりました。また、膵ホルモン腫瘍も各種(消化管)ホルモン測定に加え、画像診断法の進歩によって発見できるようになってきました。
また、癌化学療法や膵手術(膵全摘、再建術を含む)などで成功を収めることも出来る様になってきました。
しかしながら、膵全摘を含む膵切除術を施行した場合、切除範囲によって膵内分・外分泌不完全が発生し、慢性膵炎非代償期よりも治療が複雑になります。
従って、膵切除術後の膵内・外分泌不全患者の治療の目標は良好な栄養状態の維持と血糖のコントロール(低血糖を引き起こさず)になります。
膵外分泌不全には高力価パンクレアチン補充療法、膵内分泌不全(膵性糖尿病、1型糖尿病類似)に対しては持効型、超速効型インスリン補充が重要になってきます。インスリン以外にも新しい経口血糖降下薬も使用できる様になってきました。
しかし、これらの臨床研究は非常に遅れていると思います。
そこで、本日本膵臓病研究財団では、膵内外分泌不全(膵切除を含む)の食事療法、糖尿病治療法、膵酵素補充療法に関するシンポジウムなども企画中です。
更に膵内外分泌不全の基本になる食事療法は日本糖尿病協会の食品交換表にのみ依存しております。一次性糖尿病(1型、2型糖尿病)と異なる食事療法のスタンダードになるものも必要と考えており、財団編集で膵性糖尿病食事療法の本も出版したいと考えております。
これら事業を遂行し、膵臓病研究(臨床研究を含む)を進めるためには医師、医学医療研究者やその他の皆様のご支援、御指導が必要です。
今後とも上述の主旨をご理解の上、何卒よろしくお願い申し上げます。

設立の趣旨

 消化器病は、日常の生活の中で最も多く見られる病気ですが、近年の食生活の欧米化やその他の著しい生活環境の変化によって、消化器病の中でも疾病頻度が著しく変化しています。とくに膵臓病は、近年、上昇傾向の著しい疾患の一つであることから注目されており、急性膵炎・慢性膵炎はもとより膵臓癌などの悪性疾患が含まれ、いずれも難治性あるいは死亡率の高い疾病です。こうした状況の中で膵臓癌は、近い将来その死亡率は、アメリカのように胃癌をこえる可能性があります。本邦の「膵の悪性新生物」による2013年の年間死亡数は約32,300人であり、この10年間で2倍以上と急速に増加しています。しかしながら膵臓病の診断と治療は最も困難なもので、その原因・病態の解明と、治療法の確立が重要な課題になっております。これについては、基礎研究、予防医学、治療技術ともに欧米に立ち遅れているのが現状です。
 すでに古くから米国では、膵嚢胞性線維症財団(Cystic Fibrosis Foundation)が膵研究の助成を行っており、現在は、Cystic Fibrosis Foundationに加えてThe National Pancreas Foundation、The Lustengarten Foundation for Pancreas Cancer Researchが研究助成や学術集会の助成を行っています。
 このような観点から医療現場に密着した、膵臓病及びその関連領域に関する基礎及び臨床研究を推進し、医療活動に資するため、本邦では初めてこの分野の研究助成等を行うことを目的に、本財団の設立を日本膵臓学会理事会の有志からなる設立発起人により計画したのです。

沿革

 膵臓は目立たない臓器ですが近年この病気の存在が注目されるようになってきております。膵臓の病気は急性膵炎、慢性膵炎、膵癌が主な対象になりますがいずれも、近年増加しており、多くは難治性で、中でも膵癌は代表的な難治性の癌として知られています。
 急性膵炎は重症になると生命が脅かされ、集中治療によっても死亡率27-30%とされ、慢性膵炎は長年にわたり腹痛を繰り返し、消化吸収障害を引き起こし、やがて糖尿病を併発するなど、予後の思わしくない病気です。 多くの病気の中でも膵臓病の診断と治療は最も困難なものの一つで、その病気の成り立ちや診断・治療についての研究がさらに重要であることが認識されてきています。
 以上のような背景から、日本膵臓学会理事会の有志数人が膵臓病学の振興と啓発を目的にした財団設立を企画し、有志が私財を提供、さらに関係業界に寄附を依頼し、平成5年6月28日に厚生省により認可、設立されました。
 平成7年2月23日には特定公益増進法人として認可され、その後平成24年4月1日より公益法人制度改革の法律に基づき、主務官庁の内閣府により公益財団法人 日本膵臓病研究財団として認定され、引き続き税法上の優遇措置を受けております。

(C) 2016 公益財団法人日本膵臓病研究財団